大先生の一言

「  結  ぶ  」  練  習  、  こ  れ  が  呼  吸  力  で  す  。

*昭和63年3月13日(日)有段者研修会での大先生の一言

呼吸法の養成法で身につける「結ぶ」ことの基本は、寄り添い、思いやることかもしれません。

 最近思うことは、呼吸力の稽古に於いて、相手に対し片手取り呼吸力や両手取り呼吸力の養成を行う際、押せること引けることで満足しているのではないかということです。屈強な相手に対し私が力を抜いて押すことが出来れば相手はビックリします。また、その相手が渾身の力を込めて私を押しても、私が微動だにしなかったら、不思議なマジックでも見ているように驚愕の表情を見せます。しかし、呼吸力の目的は、押せる引けることでなく、「相手と如何に結べるか」そのための養成法を、身体を通して実践しているという自覚を持たないと、ただ単なる押し合い引き合いの力の優劣を自慢しあう稽古になりはしないでしょうか。ただ任せていれば、相手との接点に於いて一体になり押されも引かれもしない状況があります。変幻自在の心に導かれ、相手を自在に操れる。当然、相手に敵意が無い場合は何もしないでも良い訳です。結ぶことの基本は、相手に寄り添い思いやることなのかもしれません。

本多理一郎 記

 1月12日(土) 第7回肥後にわか新春初笑い公演が、くまもと森都心プラザホールで開催されました。第1部では、熊本地震をテーマにした映画「駄菓子屋小春」の八名信夫監督が特別ゲストで登場、映画出演されたキンキラ陽子団長と映画の魅力について対談しました。第2部は、「”ヨ”!三代目」という呉服屋の息子が跡取りとして成長するまでを面白可笑しく描いた肥後にわかがありました。
 三代目役で主演する予定だったタレントの大田黒浩一さんがインフルエンザで出演できなくなり、急遽本番2日前に、キンキラ一太さんが代役に抜擢されました。突然の主役交代、稽古日は1日だけ、どうなるのだろうと思って本番前日の稽古場に行きましたが、主役の二人は、普段通りに慌てることもなく淡々と稽古されていました。これが一流芸人の役者魂なのかと緊急事態にも動じない団長と一太さんの覚悟に感動させられました。
 本番では、見事に役を演じきり、観客も大笑いで楽しまれているようでした。私も一太さんとのアドリブの会話もうまくいきホットしました。また今回は加藤友美弐段にも受付を手伝ってもらいました。団長宅を後日訪れた際、2020年1月11日(土)、今建設中の熊本城ホールのこけら落とし公演を肥後にわかでして欲しいとの依頼を受けたので「やるつもりです。」と団長から決意を聞かされました。

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