大先生の一言

相手と争わない、身体を通して『合氣とは愛なり』を求めています。

*平成10年2月15日有段者研修会で話された大先生の一言

林檎を全部食べても、一部分だけしか食べなくても、同じ林檎の味がする。

 「相手と争わないこと」と、「その場から逃げること」とは違うと思います。その場から逃げても相手と争わない状況にはなりますが、その場で起きたことの解決にはなりません。大先生は、あくまで出逢った縁を大切にし、相手と争わない解決策を「愛する」という心の対処法で納める道を求められたのではないかと思います。それを身体の動きによって表現する、つまり相手が求めてきた動きに逆らわず、「いつでもどうぞ」という積極的な心構えで相手と対応していく。大先生の求められた呼吸力は「なにくそ」と力んで出てくるものではありません。「天地の心を以って我が心とし」と大自然にお任せした時に出てくるもののような感じがします。林檎を全部食べても、一部を食べても、林檎の味が変わらないように私も大自然の一部です。出来ないことではないと信じています。

本多理一郎 記

 

生涯追い求め続けるべき道(後編)    五段  本田耕太郎  

 復帰後、支部道場から親徳館合氣道へと設立に向かう時も、「『親徳館』と名付けようと思うがどう思うか?」と本多先生から聞かれ、先の大先生とその合氣道が大好きで、ひたすらに継承していこうと思っていらっしゃる本多先生らしいなと感じ、人の人生にもあるべき普遍的な良い名称と感じ、同感の思いもあり嬉しくて2つ返事で「良いと思います」と答えていたのを覚えています。    

 私は、合氣道の無駄のない理に叶った動きが好きです。その体捌きと呼吸力、技の体現・会得は難しいですが、私達が稽古している合氣道には『合氣道の精神』という大目標というべき指針があります。その精神をずっと追い求めながら日々の稽古を重ねていくことで、少しずつ何かに気づき、掴んでいき、身につけ、心技体が共に成長していけるものと信じております。また、日々反省することばかりですが、人としても目指していきたい言葉です。合氣道は、人をつくると思います。   

 これまでいろいろなことがございましたが、合氣道を通しての出会いは、私にとって総じて良い出会いばかりでした。今も新しい会員の方が増える度に嬉しく思いますし、最近も入門された方が続いており、楽しみにしているところです。

 東京オリンピック開催の再来年、2020年には、親徳館合氣道も設立10年になり、記念の演武大会を開催する方向で話を聞いていますので、会員全員でその意識を持って、楽しみながら、稽古と準備に取り組んでいけたらと思います。 最後になりますが、この度五段を頂き誠にありがとうございます。五段として、ふさわしくなれるよう、更に精進を重ね、役割を全うしていきたいと思います。皆様、今後ともよろしくお願いいたします。

【 緊 急 告 知 】
8月1日~8月31日
 山鹿武道場が道場補修工事の為
        使用できなくなりました。
その間、毎週木曜日 午後8時~9時
      植木武道場で、稽古します。

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