*昭和56年1月3日 大先生宅に年始のご挨拶に伺ったとき、大先生からの一言
今、此処という縁を大切にし、これを体現する合氣道を私は求めている氣がする
大先生の話を聴きながら、目は大先生を見て、手はペンを炬燵の中で走らせていたのかもしれません。箇条書きではありますが私の心に響いた大先生のお言葉をメモ帳に走り書きで書いていました。当時は30歳前で自衛隊に入ってはいるものの独身で「今の仕事を辞めたい、もっと他に自分を活かせる道があるのではないか。」と悩んでいるときでした。いろんな言葉が私の心の糧になりました。「人生に恥ずかしいことはない。それは、それでいい。」という言葉は腑に落ちたし、肩の力みが取れた氣がしました。
人それぞれの人生があり、人それぞれの今を此処という場所で生きているわけですが、これこそ、呼吸力の出し方だと常々思っています。相手との接点を大切にし、他はリラックスする。「今、此処で自分の最高の力を出し切る」これを体現する武道が、私の求めている合氣道ではないかと思います。過去でも未来でもない今、此処という縁を大切にしたいです。
本多理一郎 記
昇 段 合 格 に つ い て (後編) 初 段 眞 村 和 也
時間が少ない中、居残り稽古までして頂きましたが、これは先に苦労を経験された先輩方が、同じ目的・目標を持っている後輩に対して教授するという流れができているからこそ、親身になっての指導を頂いたのだと思います。改めて指導頂いた先輩方に深く感謝しております。
私は、先月辛うじて昇段試験合格を頂いたのですが、これからが本当の試練ではないかと考えます。背負うものがあると後輩に恥ずかしい姿は見せられないと思うようになり、今まで以上に稽古に熱が入るようになりました。これからも先生の言葉ひとつひとつに集中して聞き入り、早く自分のものにして後輩に伝えなくてはならない。という使命感が芽生えている次第です。
これからが、本当の合氣の道であり、さらに突き進んで行こうと決意致します。