大先生の一言

心の世界が力に現れる。『 ど う ぞ 』という気持ちの時に、力が抜ける。

*昭和58年6月5日、九州学生合氣道連盟演武会での大先生の一言

大先生は、養神館合氣道塩田剛三館長が合氣道界で名指しで実力を認めた唯一の人です。

 平成18年夏、私の知人で昭和40年代に養神館合氣道の本部道場で内弟子をされてた八木潤一郎氏との話の中で、「塩田剛三初代養神館々長は、『合氣道の世界に於いて、砂泊さんは凄い、素晴らしい人だ。』とよく話されていたのを思い出します。砂泊先生(大先生)は、塩田館長が合氣道の世界で名指しで実力を認めた唯一の人です。塩田館長が他の人を誉めることはありませんでした。」とお聞きしました。大先生に、後日そのことをお話したところ「ああ、そうですか。」とあまり興味を示されませんでした。大先生は、植芝盛平合氣道創始者の内弟子として若い頃から相当の実力者であったことが伺えます。しかし大先生の口から武勇伝とか自慢話を伺ったことはありませんでした。大先生からは、ただ真摯に合氣道を求める至誠を感じるのみでした。 

    本多理一郎 記

 10月4日(日)平成27年度指導者講習会が、阿蘇市の連盟本部道場で行なわれ、25名の指導者が午後1時から2時間の稽古に汗を流しました。第1回目の講習会開催にあたり豊田駿一連盟会長が、「この講習会は、指導者が大先生の生涯を賭けて探求された合氣道を学び、『合氣道の精神』を柱にして、基本を忘れず真摯に研鑚していく講習会にしたい。」と挨拶、木村功育翔館々長の指導の下、呼吸力の養成を稽古しました。なお、親徳館合氣道の参加者は、河村弐段、東1級、私の3人でした。

 

合 氣 道 の 魅 力      初 段    東  友 美

 合氣道を始めて約2年半経ちました。自分でもここまで続けられるとは思ってなくて、まさか初段を受けさせて頂くという事がまだ夢のように感じます。
 初めて本多先生の手を取らせて頂いた時の感覚はとても不思議でした。力を抜いているとおっしゃられるけれども私が精一杯全力で押しても全く動かず逆に押し返されてしまいました。普段、力を使う事に慣れていると力を抜いて手や体を動かす事が非常に難しくて、本多先生からも力じゃなくて腰と相手との接点を結んでそこから動くといつもご指導を受けます。頭では理解していてもすぐ力が入ってしまい、自分の思うように体が動かない歯痒さを感じます。力を抜いて相手と一体となる呼吸力は稽古したからといってすぐに身につくものではありません。これから何十年と稽古を重ねて少しずつできるようになるものだと思います。今は毎日の稽古の中で、一つでも自分が学んで新しい発見をするように心掛けたいです。
 また、私が感じる合氣道の魅力はもう一つあります。合氣道を通して自分自身が成長できるという事です。今まで、辛い時や悩んでいた時でも稽古に行って合氣道をすると気分が軽くなり自分の悩みなんて大した事ないんだと感じる事が出来ました。合氣道をしている間はとても楽しくて本当にこの2年半が早かったように感じます。合氣道は試合がないので昨日の自分よりも今日の自分が何が出来るようになったかを意識して大切にしていきたいと思います。最後に、合氣道を始めて沢山の方に出会えた事に感謝したいです。私が今まで合氣道を続けて来れたのは本多先生や回りの方々のお陰だと思っています。まだまだ未熟な部分もございますが、もっと稽古を積んで、もっと親徳館合氣道を盛り上げていきたいと思います。
 私は合氣道をこれからも楽しんで生涯スポーツとして続けていきたいし、本多先生の目指す合氣道に向かって、私も進みたいと思います。これからも宜しくお願い致します。

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