勝 つ と は 、勝 と う と す る 思 い に 打 ち 克 つ こ と で す 。
*「勝つとは、どういうことですか。」との私の質問に対する大先生の答え
敵とは、『合わせ鏡』に映った自分の心の裏の姿なのかもしれない。
「『世界で一番強い。』という人間が居たとしても、その人は60億人の人と戦ったんですか?違うでしょう? ルールの中でのことでしょう? それで本当に『世界で一番強い』と言えますか。」とも話されました。『合氣道の精神』の中に「合氣とは、自己に打ち克ち、敵をして戦う心無からしむ、否、敵そのものを無くする、絶対的自己完成の道なり」とあります。敵は、自分以外に存在するのではなく、『合わせ鏡』に映し出された自分の心の裏の姿なのかもしれないと思う時があります。私が『敵』と思うものが、他人には『味方』なのかもしれないからです。合氣道は、相対的な勝者を目指す術なのではなく、絶対的自己完成の為の武道という自覚を持って、これからも真剣に稽古に励みたいと思います。
本多理一郎 記
いつかは『合氣道バカ』と言われるように 初 段 河 村 た だ 孝
五十の手習いと思って誕生日に入門しました。飽きっぽい性格なので、ここまで続くとは思っていませんでした。年末に、「『忠孝』の忠は、平仮名でいいんですよね。」と先生に訊ねられた時、黒帯になることを実感しました。入門して、5級から初段までの審査を受けましたが、昇級する度に「この先を期待して頂いての級なんだ。」と自分では受け止めていました。だから、今回の初段も「稽古を頑張れば本物の黒帯になれる。」という謙虚な気持ちで、未熟な自分を成長させて行きたいです。
阿蘇の育翔館木村道場落成式で初めて本多先生と演武させて頂いた事は忘れません。でもそれ以上に印象的だったのは、その祝賀会で「合氣道を通してどうしたら世の中を良くして行く事ができるか。」を、先生方皆さんが考えられていて、合氣道の凄さと奥深さを感じると共にその場に居ることが出来た自分に感謝しました。
また、その席で育翔館の木村館長が、本多先生のことを『合氣道バカ』と言われていましたが、私は、そう呼ばれる本多先生は最高だと思います。私もいつか『合氣道バカ』と言われるように稽古に精進したいと思います。